前職は、大阪にある放課後等デイ、ショートステイで5年間勤務していました。
ASTEPでは、児童指導員としてお子さまと関わらせていただいております。
今年は児童発達支援管理責任者の資格取得+介護福祉士等の資格取得にも力を入れて勉強中です!
皆さま、こんにちは!こんばんは!
今回は、運動療育『レーザーゲーム』を評価します。
新型コロナウイルスが感染を避けるため、屋内での活動が中心となっておりますが、事業所としても屋内でもみんな楽しめる活動ができるよう努力をしております。
今回の『レーザーゲーム』は、個人プレーのゲームになります。自分の限界のタイムに挑戦するとともに、友達のプレーを応援したりする場面も見られました。
どういった目的やねらいで行っているのかをご紹介し、活動の評価をお伝えしていきます。
目次
活動の概要
療育室全体に、高さや角度をバラバラに張り巡らせたビニールテープを切らないよう、ゴールを目指すシンプルなゲームです。
※この日は、子どもの能力及び特性等を考慮し、運動スペースと絵本スペースの2箇所に設置しました。
活動の説明として、大前提である『ビニールテープを切らない』を強く強調し、切れた場合は1本につき5秒のペナルティがあることを説明しました。
よーいどん!で、スタートラインから出発をして、ビニールテープを目で確認し、体との位置関係を把握しながら、適切な行動ができるかを判断・評価します。
『這って、跨いで』を繰り返し行い、ゴールラインに到着したタイムを競います。
活動の狙い
前提として、ASTEPでの運動療育に対する考え方(スタンス)は、以下の通りです。
- アプローチの狙いは『脳』
体を動かし楽しみながら、脳に対しアプローチします。 - 『運動神経を鍛える・身体能力アップ』はNO!
身体的運動能力の向上を期待できる場合もありますが、ごく短時間で継続性がなければ、その効果は期待薄です。 - 子ども一人ひとりの運動能力について正しく評価
子どもに対して正しい評価が行えていなければ、効果を期待できるプログラムを立案することは不可能です。
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これらの考え方を踏まえ、今回の活動『レーザーゲーム』の狙いは以下の通りです。
- 感覚の向上
楽しみながら平衡感覚・固有感覚・ボディーイメージを持つことができる。 - 協応動作の意識
体の全部、または一部を意識的に動かすことができる。 - 判断力の強化
どの経路を通ればテープを切らずに行けるか等を判断し、見通しを持ち行動することができる。
活動の評価
- 準備段階から、レーザー(ビニール紐)を室内に張り巡らすと「うわー!通れるかな?」「なにこれ!」と興味を示す児童がほとんどで、ゲームを楽しみにしている様子が見れた。
- 説明の終わりに、質問を投げかけると「こんな時はどうする?」などの質問が来る場面が多くあった。先を見通すことで、ゲームを有利に進めていこうという積極的な思いを感じることができた。
- やる前はできるかどうか不安そうな様子を見せていたが、通った後には「通れた!」と直接報告しに来てくれるなど、喜びの共有をしてくれた。
- コースの下見をして「ここを潜って、広いからここを通って…」など、自分なりの見立て(見通し)を持って、本番では見立て通りにプレーすることができた。判断力の向上という目標を達成できた児童がいた。
- 練習ではひたすら這ってゴールを目指して何本かテープを切ってしまった児童がいたが、指導員からの「ここまできたら立っていけるかもよ!」というじ助言を聞き入れることができ、本番では、惜しくもテープ2本は切れたものの、助言を実践する様子が見られた。
- 練習で、テープをまたぐ際に、右足を上げるか左足を上げるかを試す児童がいた。「どっちの足を上げると行きやすいかな?」と投げかけると「こっちかな!」と考えた結果を伝えてくれた。理由を聞くと『下ろしたときにひっかかりにくい』という思わぬ答えが返ってきて、思考力の深さを感じた。本番では、タイムを意識しすぎて練習通りにはいかなかったが、想像以上の思考力を持っていることを確認できた。
- 当日は見学者の児童がいた中、はじめて会うお友達に対しても、気にかけてあげるだけでなく、駆け寄って声をかける姿が多くあった。「がんばれ!」と声を掛けてあげたり、「一緒にやってみよう?」と輪に入れてくれる児童もいた。くぐり抜けた後には、「すごい!頑張ったね!」と最後まで気にかける様子もあり、他者を理解しようとする姿が見られた。
- ほふく前進をしたり、片足ずつ慎重にくぐり抜ける子もいれば、猛スピードでジャンプしながらくぐり抜ける子もいて様々だったが、お友達のくぐり抜け方を見て、自分も真似てやってみたり、お友達や指導員の「そこはジャンプしてみて!」という助言に反応できた場面が多くあった。
どうくぐり抜けたらいいのかイメージをしてから実際にくぐり抜けるなどの空間認知能力が養える活動となった。
さいごに
いかがでしたか?
今回の運動療育としてのレーザーゲームは〖感覚の向上〗〖協応動作の意識〗〖判断力の強化〗という狙いを持って実施した結果、子どもたちそれぞれにある一定の評価が行うことができました。
子どもたちそれぞれ良かった面や課題となる面が浮き彫りになった活動なので、日々修正を繰り返しながら療育を行っていきますね!
そして今回実施した活動の評価から、更に効果が見込めるプログラムをどんどん立案していきたいと思います。
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