2022年も後半戦、すっかり秋となりましたね!
来年の春に新1年生となる子どもさんの親御さんは、利用したい放課後等デイサービスの情報を収集したりなど、お忙しくされていることだと推察しております!
昨今の状況として、放課後等デイサービスの施設数も充実してきていますが、それに比例するように利用者のニーズもまだまだ高い傾向にあります。
人気の施設となると待機児童がいたりすることも珍しくはありませんが、そういった事例を除けば、いくつかの事業所から選べる状況になってきている印象です。
多くの活動・体験機会を設定している施設、事業所の強みを生かした特化型施設、利用者のカラーに合わせて個別で支援を行う施設など、多岐にわたり展開されていますね。
これらの状況から「うちの子に合う施設ってなんなんだろう?」と、考えたことはありませんか?
今回は、事業者である私が仮に保護者になったら?という視点という形で、施設の見極め方をお伝えしていきたいと思います!
記事の最後には『施設選びのチェックリスト』を付けておりますので、是非ご活用くださいね★
立命館大学・政策科学部卒~某アパレル企業に就職~結婚を機に退職
父が特別支援学校の校長だったこともあり、児童福祉の道へ進むことを決意!
現在は、2021年にASTEPを立ち上げ、仕事と子育て(2児の母)の両立を目指し日々奮闘しています!
目次
見学・体験療育に行く
私は、ご見学の親御さんをご案内する時には、必ず「子どもさんを連れて、色々な施設をできればたくさん見学してください!」とお伝えしています。
見学だけではなく、体験的に実際の療育を受けられる『体験療育』をしている施設がほとんどなので、積極的に受けることをおススメします!
体験活動(体験療育)を、施設側が「イヤ~もう無理ですよ~」と言われるくらい、子どもさんを連れて足しげく通ってみてください!
子どもさんにとって生活の基盤となる施設選びです。遠慮する必要はありません!
施設に利用枠が空いていないかもしれませんが、それでも足しげく通ってみて、比較検討する材料を手に入れることです。
ASTEPの親御さんの中には、体験療育を3回受けられて利用を決められた方、近隣に所在する施設は全て見学に回られた方もいました!
しかし、そのような時間がなかなか取れない親御さんもいらっしゃいます。
そのような親御さんには、時間がない中で決めるより、とりあえず入って、そのあとゆっくり決めても良いのではないかと、ご事情を踏まえてお話しすることもあります。
最初はあまり乗り気でなかった施設でも、入ってみると思ったよりも子どもさんに合っているということもありますし、子どもさんに合わなかった場合でも、とりあえず利用できる状態ですので、慌てず次を考えることもできるからです。
見てもらいたいポイント
ホームページやSNS上では感じることのできないもの(子どもが過ごす場所や働く職員の雰囲気)を、まずもって感じるのが大事なことではないでしょうか?
特に、どんな活動をするにも指導員が善導するわけですから、施設で働く指導員のチェックは必ず行うべきです。
体験活動中、親御さんが見るべきところは、楽しんでいる子どもさんよりも、指導員に注目をしてチェックしてみてください!
- 声の大きさ(トーンや抑揚など、子どもに伝わる工夫をしているか?)
- 子どもさんと関わる表情(言葉だけでなく表情で伝えようとしているか?)
- 視野の広さ(困っている子がいないか?)
- 指導員間の連携(ヘルプの指示が出せているか?)
- 言葉掛けの内容(言葉遣いは適切か?)
付加的に子どもさんの様子や状況も確認しながら総合的に判断してみるのも手ですね!
比較をしながら決めていく
先ほどお伝えした『見てもらいたいポイント』も検討材料としていただきながら、事前に手に入れた情報、見学・体験療育から得た情報を整理して、利用に際するメリットやデメリットを考えていきます。
先にお伝えしておくと、比較するにあたっては必ずデメリットが発生します。
例えば、サービス内容はすごく良いけど、自宅や学校からの距離が遠い。
このような場合、送迎にかなりの時間を要しますので、子どもさんの特性によっては車移動がしんどくなったり、生活リズムが崩れたりすることが予想されます。
そう考えた時に、許容範囲納のデメリットであれば〇、許容範囲外のデメリットであれば×ということになります。
このように比較対象をいくつか用意しましたので、メリットとデメリットを洗い出してみてください!
- 家(学校)からの距離
- 活動の内容
- 食事(おやつ)の有無
- 知り合いの有無
- 指導員の対応
- 施設の考え方(理念)
- 付加サービス
- 送迎
- 活動費用
- 施設の古さや仕様
見学に行く前に、確認する項目を決めておき、チェックをするような形式で情報を得ることをおススメします!
よく親御さんにあることは、子どもさんに「どっちが良かった?」と聞かれることがあると思いますが、その際に、親御さんが通ってほしい方の情報を誇張して言ってしまいがちです。
見学や体験療育をしたあと、施設の情報に甲乙をつけずフラットな気持ちで比較できるようにするためにも、チェックリストや一覧表を用いながら情報を整理するといいですね!
施設選びのチェックリスト
施設選びのポイントをまとめたチェックリストを作成しました!
これから放課後等デイサービスの見学に行かれる親御さんは参考に使ってみてください。
点数化(1~5点)して比較するVer、ざっくり(〇・△・×)比較するVerの2つを作成しましたのでご活用ください。
親御さんによっては『これだけは!』という内容もあると思いますので、自由記入欄にご自身で書いてご使用ください。
- PDFファイル
放課後等デイサービス検討チェックリスト(加点方式) - PDFファイル
放課後等デイサービス検討チェックリスト(〇△×方式)
さいごに
子どもにとってこの施設が合う・合わないというのはなかなか分かるものではありません。
通所するにつれ、だんだん慣れてきて楽しくなってくる子もいれば、頑張って通所するも場所や人になかなか慣れることができない子もいます。
それは、子どもさんそれぞれの性格・性質によることもありますが、支援する場所の雰囲気や指導員の関わり方によって大きく変わります。
「この施設は〇〇に特化しているから!」「この施設はこんなサービスがあるから!」と、親御さんの中である程度決めてしまいがちになってしまいますが、通うのは子どもさん本人です。
子どもさんを主体として考えながら施設選びを行えると、失敗する確率は各段に下がると思います。
決める中で、子どもさんと意見がぶつかることもあるかもしれません。その意見のぶつかり合いも、子どもさん本人の安心を手に入れるための作業だと思って、建設的に決めていきましょう!
さいごに、ASTEPからのアドバイスとして…
療育現場において支援を行うのは指導員であり、対象は障がいを抱える子どもさんです。
子どもの目線に立って物事を考えられるか?保護者の目線になって親身に話を聞くことができるか?
見学時に、親御さんからも働く指導員に積極的にお話をされて、身を寄せることができそうな指導員を探してみてください!
『子どもに合った施設選び』という、抽象的で目に見えない答えにたどり着けることを応援しています★
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