国内では、今年4月に入り、新型コロナウイルスの1日あたりの感染者数が再度急増しており、南アフリカやブラジルで報告された変異株が猛威を振るっています。
そんな厳しい時代を生きる子どもたちですが、学齢の高い子どもと低い子どもとでは、マスクの着用率に違和感を感じませんか?
今回は、子どもの「マスク」の着用について、WHOの方針なども紹介しながら、実際のところはどうなの?
ということで、着用する際の注意点も含めて、総まとめしていきたいと思います!
目次
マスクの着用におけるWHOの指針
- 12歳以上の子どもは、大人と同じようにマスクを着用すべき。他人と1メートル以上の距離が取れない場合や、地域の広い地域で感染がみられる場合は特に着用が求められる。
- 6~11歳の子どもは、感染の広がりや、高齢者などハイリスクの人と交流しているかを考慮して判断すべき。マスクを使う場合は、安全に着け外しできるように大人が注意する必要がある。
- 5歳以下は通常の状況ではマスクを着けるべきではない。
12歳以上は、大人と同じように着用すべきですが、6~11歳の子どもの場合、12歳以上の子どもと比べ心肺機能が成熟していないため、着用を監督する人(保護者や学校の先生など)が適宜に判断して定期的に着脱させる必要があります。
発達障害の子どもや、特定の疾患のある子どものマスクの可否についても、保護者や先生、かかりつけの医師によりケースバイケースで判断されることが望ましいです。
マスクをつけるのは何歳から?
2歳未満の子どもは、呼吸器の空気の通り道が狭いため、マスクを着けると呼吸がしづらくなります。
マスクで顔が隠されていることにより、顔色や表情からの体調の変化に気づきにくくなります。
マスクを着けるのは3歳以上になってからがいいとされています。
また、発達障害の子どものマスク着用については、嗅覚や触覚が過敏だったり、意思疎通が苦手だったりする特性があるため、年齢を問わずマスク着用を強制しないよう推奨されています。
密集する場所では感染のリスクが高くなるため、保護者は努めて3密を避ける心掛けをしてください。
マスクの選び方
マスクは通気性が確保されているものをお勧めします。
サイズは、鼻と口が覆えて、マスクが下に落ちない程度に紐が緩すぎないものを選びましょう。
耳で紐の長さを調節できたりするマスクもありますので、ある程度ストレスが軽減されるかと思います。
マスクの着け方・外し方
鼻からもウイルスは侵入するので、マスクは鼻まで覆うようにして顔の中央に来るように着けることがポイントです。
マスクの中には鼻の部分にワイヤーが入っているものもありますが、息が苦しいようであれば、ワイヤーは曲げなくてもいいでしょう。
外す際、マスクの表面にはウイルスが付着している可能性が考えられますので、触らないように持つようにしましょう。
マスクを着けるときに注意すること
子どもがマスクをしていて息苦しい様子であればマスクを外しましょう。
紐が耳にあたる部分が、擦れたり、かゆくなったりすることがあります。
この場合は素材を変えたり、紐を緩めたりするなどの工夫が必要です。
よだれや鼻水でマスクが汚れてしまう場合には、ガーゼタイプのマスクの使用をおすすめします。
今後は熱中症のリスクも高まりますので、子どもが熱中症の疑いがないか様子を見て、マスクを着けるか判断してください。
マスクを付けれない時の対処法
小さい子どもや発達障害の子どもは、マスクをつけたくない、つけることができないというお悩みがあるかと思います。
では、どうやってコロナウイルスを予防・他の方への感染拡大防止をしていけばよいのでしょうか。その方法として考えられるのは3つあります。
自分が付けられそうなマスクを探す
触覚過敏の子どもや、ADHDの特性である「自分が不快に思うものを排除する」などで着用が厳しい子どもについては、不織布のマスクが不快であれば布マスクを試したり、ガーゼマスクを試したり透明のプラスチックマスクを試したりと、自分が不快にならずに装着できるマスクがあるかを探してみてください。
また、マスクではありませんがフェイスシールドであれば装着できるということもあるかもしれません。自分の不快を理解して、そのうえで自分に使えそうなアイテムを探してみるとよいでしょう。
長時間マスクをつける環境に行かない
触覚過敏の方や嗅覚過敏のある子どもであっても、なかには短時間であればマスクが着用できるという方もいます。
そういった方であれば短時間、少しずつマスクを装着するようにし、長い時間マスクを装着しなければならない環境にはいかないことをおすすめします。
人混みを避ける
どうしてもマスクが付けられないのであればやはり感染予防を考慮して人混みを避けることが必要となります。
ですが、近年はマスクを装着していなければ入店できないお店も増えてきていますし、マスクをつけずに公共交通機関を利用すると人の目も気になってしまうかもしれません。
3歳未満の子供や障がいの特性でマスクをつけることが難しいという説明を受け入れてもらえないこともあるかもしれません。
そのため不要不急の外出を避け、マスクをしなくても外出できる場所を選んでみてください。
また、マスクをされていない分、より手洗いうがいを励行していきましょう。
まとめ
子どものマスク着用については、WHOが明確な指針を出しています。
また、低年齢や障がい等により、マスク等の着用が困難な状態にある発達障害のある方への理解についても必要です。
子どもの特性や発達上の障がい、あらゆる年齢の子どもにマスクを使用することは必須ではなく、子どもの親、保護者、学校の先生などによってケースバイケースで評価されるべきであります。
しかしながら、マスク着用が困難な場合は、ご紹介した3点を考えていただいた上で、自他共に配慮した行動をとるようにするといいでしょう。