子どもに主体性があるかと問われたら、あなたはどう答えますか?
「うちの子は主体性がある」と断言できる人は少ないのではないでしょうか。
また、その時、頭に浮かぶのはどのような行動でしょうか。
「主体性」は、似ている意味で広く使われる「自主性」があります。
主体性と自主性の違いについても触れながら、今回は「主体性」をテーマにして、はどのようにして身に付くのかお話していきたいと思います。
目次
主体性と自主性の違い
主体性とは、以下のように定義されています。
似た意味の言葉で「自主性」がありますが、「自主性」と「主体性」は似ているようで全く違います。
自主性とはあらかじめ決められたルールを、誰に言われることなく進んで行動する態度です。
それに比べ主体性とは、新しいルールを何らかの目的のために自ら作っていく態度です。
子供の成長の過程でいうと、まずは自主性を身に付けさせることが先となります。
自主性が身に付くとだんだんと主体性が持てるようになってきます。
自主性を身に付けさせる方法
家に帰ってきた時の場面を想定し、一例として紹介します。
帰ってきたら、手洗いうがいをする。
間もなく〇分間、宿題をする。
夜になったら歯を磨いて、〇時までには布団に入って電気を消す。
このようなことを自ら進んでできるようになると自主性が身に付いたということになります。
言い換えれば、自主性を身に付けさせるためには、それに先立ったルールが必ず必要となります。
大事なことは、そのルールを親子で話し合い、双方が納得したものでなくてはならないという点です。
そしてルールが出来たら、みんなが見えるようなところ(壁や冷蔵庫)に貼りだします。
できたら自分で記入できるチェック表があると目に見えて意識しやすくなりますね。
子どもは親が思う以上に成長する力を持っています。
是非、実践してください!
主体性を身に付けさせる
主体性は自然に沸いてくるものであり、外から身に付けさせることはできません。自主性が身に付いたら、あとは待つしかないのです。
しかし、その上で大切なことを2点紹介します。
普段の会話の内容を心がける
親が心がけたいこと、それは、普段の会話で、世の中のことに興味を持つようにすることです。
そしてその会話は、相手が親であっても対等な関係性の中で行われ、決して教えようとしたり、結論を与えてはいけません。
結論は出さず、親がすべき反応は常に
「なんでだろうね」「どうしてだろうね」「君はどう思う」「そうかもね」「それ面白いね」「難しいね」というような反応を心がけます。
親が知ったかぶりをして教えても、知識になるどころか次からは考えようともしなくなります。
ここは「じっと我慢」絶対に教えないという覚悟が必要です。
答えのない問い掛けをする
世の中はわからないことだらけです。
私自身、世の中のことを微塵も分かっていないはずです。
毎日ニュースで放送される事件も出来事も、なぜ起こるのかなんて、実のところは何もわかりません。
そんなわからないことを子供に質問してみるのです。
「どうしてこの事故は起こったんだろう?」「この人はどんな気持ちなんだろう?」「どうしたら防げるのかな?」
など、答えのない質問を、子供にするということを習慣にしてみてください。
その際大切なのは、自分の意見は一切言わず、子供の意見に対しても、一切評価しないで、ただ聞くということに専念します。
親が口を挟まなければ子供の想像力はどんどん広がり、考える力、そして主体性が身に付いていくはずです。
自主性・主体性がないのは全て親の責任
このように考えれば、子供に自主性がないのも主体性がないのも、すべて保護者の責任ということになります。自主性を身に付けるための「ルール作り」をしていない。
子供に教える事や批評することばかりに気を取られ、その結果、子供の発想力や考える力を身に付けるチャンスをつぶしている。
厳しいことを言うようですがこれは間違いありません。
障がい有無は問わず、世の中にはできない子供は一人もいません。
できない親がいるだけです。
大変失礼なことを言って申し訳ありませんがこれは事実です。
しかし、これは今日から変えることが出来ますから心配しないでください。
まずは自覚することが重要です。
まとめ
ここだけは理解してもらいたい!というポイントをまとめました!
重要ポイント!
- 子供の成長の過程では、まずは自主性を身に付けさせることが先決!
- 自主性を身につけるためには、納得したルールを設定し、実行する!
- 主体性を身につけるためには、普段の会話で、世の中のことに興味を持つようにする!
親子で話し合い、双方が納得できる「1日のながれ」を作成し、壁に貼る。
子どもは自分でチェック表を付ける。
守れなかったときは叱るのではなく、「あれ、今ってなんの時間だっけ?」と問いかける程度にしておきます。
そしてそれが重なるようなら「ルール変更」を提案します。
できないならルールに問題があるので、一緒に変更の話し合いをします。
まるで会社で会議をするかのように、それを楽しんでやってみてください。
ルールを破って困るのは子どもであって、親御さんは一切困ることはないというスタンスで接するようにしてください。
そうすることで「自分の問題」であることを自覚するようになります。
叱ってしまったら、それは「親御さんの問題」に変わってしまうので注意が必要です。
家庭の特性を踏まえて、上手に工夫しながら実践してみてください!