今日のは「発達障害の反抗期」について書かせていただきます。
皆さんもそうですが、多くの方が「反抗期」といわれる経験があるのではないでしょうか。
それは発達障がいの子にも言える話です。
しかし、発達障がいの特性にもよりますが、その対処や対応を間違えて過ごしてしまうと、二次障害を患ってしまうおそれがあります。
現在、発達障がいの子どもの反抗期と格闘中の親御さん、また、これから反抗期に対処される親御さんのお役に立てればと思います。
目次
通常の「反抗期」とは
成長する過程で、急激な体の成長や変化に心の成長が追いつかなく、学校生活での人間関係、大人社会の矛盾や理不尽さを見るうちにストレスを抱え、反抗的な態度を取るようになります。
思春期になると約6割の子供が反抗期を経験すると言われています。
ほかの子と同じように単なる反抗期かもしれませんが、発達障がいの子どもについては、もしかしたら少し違った反抗期なのかもしれません。
次で詳しく解説します。
発達障がい(ADHD)の反抗期とは
今まで、優しくて素直だった子ども…突然反抗的な態度や暴言を吐かれたりして辛い思いをされている方も多くいらっしゃるかと思います。
しかし、反抗期というものは、自我の目覚めの表れであり、大人に向かって成長している証でもあります。
発達障がい(ADHDの場合)の反抗期の特性として、特定の人のみにキツく当たるということがあります。
お母さんには強く当たるけど、お父さんには素直になったり…そんな傾向があります。
通常の反抗期であれば時間とともになくなってきますが、ADHDの反抗期は放置してしまうと、反抗挑戦性障害という二次障害を患ってしまいます。
反抗挑戦性障害(ODD)とは
反抗挑戦性障害(ODD)とは、権威のある者(親や教師など)目上の人に対して、拒絶的・反抗的な程度をとったり、口論をけしかけるなどの挑戦的な行動を起こしてしまう疾患のことを言います。
症状の現れ方は数パターンあり、過興奮型、すね型、マイペース型に分類され、症状を発症する機会・相手が多いほど重症であると言われています。
通常の反抗期は子供の成長するための過程で必要ですが、反抗挑戦性障害の場合、その言動や行動が何年間も続くこともあり、重症化すると目上の者以外(友人や恋人)にまでトラブルを起こす可能性があるため、早めの対処が必要となります。
反抗挑戦性障害の症状
反抗挑戦性障害の症状には、以下の3つのパターンの症状が見られます。
イライラする・怒りやすい
周囲の出来事に敏感ですぐにイライラしてしまいます。
そのため、普通の人に比べ、沸点が低く、かんしゃくを起こしたり、怒ったりしやすいです。
目上の人に挑戦的に態度・口論する
大人の決めたルールや権威のある大人に対して、反抗的な態度をとったり、口論をふっかけたりします。
わざと周囲の人をイライラさせ、その自分の行いを他人のせいにしたりしてしまいます。
他人に意地悪で執念深い
起こった出来事を根に持ち続け、人に対して意地悪な状態が半年に少なくとも2回以上発生する。
普通の反抗期との違い
親の言動や態度に反抗的な態度を取ったり、イライラするものですので、反抗的な態度やイライラすることは、両者にあまり違いはありません。
普通の反抗期との違いは、反抗的な態度がどのくらい続いているのか、どのくらいの頻度で発症するのかにあります。
しかし、それだけで見分けるのは難しく、発達水準、性別、文化の基準など様々な側面から判断する必要があるとされています。
ある条件を考慮した上で、通常の反抗期の発症頻度・症状の重さを超えている場合に反抗挑戦性障害と診断されます。
反抗挑戦性障害の対処・対策
発達障がいへの理解や勉強の足りない親は、口やかましく、より指示的、拒否的で、時には子供に対して、無頓着で配慮に欠けている面があるとされています。
子どもはすぐに感情的になり、それにつられて親も感情的になってしまうのです。
感情的になるのを防ぐためには、まず親が感情的に話さないこと。
子供が感情的に話をする場合は、「静かに話すこと」を約束し、そうなるまで相手にしないことです。
また、一人で対処するのではなく、家族の協力も不可欠です。
安定して話ができる人間が加わることで冷静に話ができることがあります。
まとめ
反抗挑戦性障害について勉強していただきましたが、いかがでしたか?
普通の反抗期との違い
感情的な子供への対処
もし、我が子が反抗挑戦性障害の症状に当てはまっていたのなら、専門医の方に相談してみることをおすすめします。