こんにちは!こんばんは!
京都府向日市で放課後等デイサービスを運営しております管理者・児童発達支援管理責任者のみなぐちゆきよです!
来年度にASTEPのご利用を検討されている保護者さんに対して本記事を執筆させてもらいます。
また、同業者さんにもご覧いただき運営のヒントや少々の刺激になれば幸いです。
8月に夏休みが終わり、早くも9月も終わりを迎えようとしています。
来年度に小学校へ進級する保護者さんからのご見学の問い合わせを多くお受けしております。ご進級まであと半年、子どもさんの将来や新生活を見据えて動かれていて、我が子への想いと行動力の凄さに目を丸くしています!
掲題にもある通り、発達障がいを持つ子どもさんの「社会自立」にフォーカスしてお話をしていきたいと思います。
「社会自立」と一言で言っても幅はものすごく広いです。ここでお話する内容はASTEP(アステップ)で行っている療育支援に直結している内容になります。
全てではありませんが、要点を絞って分かりやすくご紹介していきますね!
※現在のご利用枠と定員制の関係上、来年4月にご利用いただけない場合がございます。予めご承知ください。
目次
親御さんの願い
私の実体験も交えながらお話していきたいと思います。
私が独立をする前に勤めていた事業所で、見学に来られたお母さんとのカウンセリングに同席させてもらったときのお話です。カウンセリングがひと通り終わり、最後に管理者がお母さんに対して質問をしました。
管理者:「お子さんに対しての希望や願いはありますか?」
母親:涙ながらに「私より1日でいい、長く生きてほしいです」
これこそ”親の願いであり悲願”なんです。親亡きあとの人生、人に助けてもらってでも、安心して生きていけるようになってほしい…という思いがこの答えに詰まっています。
自分の子どもに障がいがあるとわかった時、親御さんはこんな想いを抱かれることだと思います。我が子が幸せな人生を送ってほしいというのは、障がいの有無に関わらず親として自然な感情です。
我が子に障がいがある、あるかもしれないと分かった時に、それは一気に願いから悲願へと想いが変化します。
その悲願の裏には、こんな心配の気持ちが見え隠れしていると思います。
「社会に出て食べていけるようになるだろうか」
「親亡き後、自分の身の回りのことができるようになるだろうか」
こんな不安や心配が将来現実のものとならないよう、キャリアを促進する療育により、必要な支援・トレーニングを受けて、お子さんの発達を促していきます。
私たちの療育のゴールは、ホームページにも書いていますが「社会自立」なんです。
社会自立に必要なスキル
子どもが抱える問題や保護者さんのお悩みを解消していくことは大切ですが、そうした目の前の課題は一つ解消しても、また新たな問題が出てくるものです。障がいのある子どもを育てていく中で、課題ばかりにこだわりすぎてしまっては、親も子どもも疲弊してしまいます。
そういったことから、将来社会に出たときに困ることがないよう、最低限のことを身に付けておくことが重要になります。
ASTEPでは、個々のお子さまを適切に評価し、「今必要なこと」を見極め、短期的、中・長期的に目標を設定し、課題に対し答えを求めていくことも含め、個性の伸長を図る療育支援を行っています。
したがって、一概にはコレ!とは言えませんが、「これができていると安心」というスキルをを具体的に3つ挙げてみたいと思います。
身辺の自立
身辺の自立とは?一言で言うと、自分の身の回りのことが自分でできるようになること。
生活力の向上を目的とする療育であるLST(ライフスキルトレーニング)のプログラムにより、ただ単にその行動がとれるようになるだけではなく、その意味や目的まで追求し理解を促していきます。
食事・着替え・排泄や、幅を広げると掃除や洗濯、細かなところで言えば、物を準備することやスケジュール管理など生活自立ができるよう、段階を踏んでトレーニングしていきます。
子どもそれぞれに生活レベルがあるので、個々に合った段階(自立・一部介助・全介助)に区分し、1つ上の段階を目指したトレーニングを行っています。
障がいの有無に関わらず、自分のことを自分でできるということは、本人の自信(自己肯定感の促進)にも繋がります。
基本的な学習能力
ASTEPでは学習支援(宿題を教えたり、学校の予習・復習など)は行っておりません。その理由は、学校の教え方と違う教え方をして子どもを混乱させないためです。(問題を一緒に考えたり、音読を聞いたりなどを行いますが、基本的に教えることはしていません。)
ここでの基本的な学習能力というのは、日常生活を送る上で必要になる、ひらがな・カタカナ・漢字や計算などを指します。
例えば、手動のドアを目の前にしたとき、大人はドアに書いている「押す・引く」を見てその行動をとりますよね。そういった生活で必要な情報を中心に理解を促していきます。
また、バスや電車の時刻表の読むためには数字の理解が必要になってきます。買い物をするときはお金の種類や計算の理解が求められてきます。
そういった生活に密着した学習を項目化し、お子さんの特性をよく見極めながら修得していきます。
コミュニケーションスキル
コミュニケーションスキルと言うと、抽象的に感じられるかもしれませんが、極めて基本的なものを4つ紹介します。
- 挨拶ができる
ありがとう・ごめんなさい・行ってきます・ごちそうさまなど - SOSが出せる
教えてくださいや分かりませんなど、その子なりの方法で助けを求められる。 - TPOを意識できる
話の場を察知し相手に顔を向け注目する、うなずく。 - 自己選択ができる。
活動の中で、自分の意思を表現し決定することが出来る。
ご紹介した内容は一部ではありますが、こういった内容を基本として活動の中に組み込み実践していきます。
応用になると、学校でも行っている面接指導(学校の方針と連携したうえで細かなテクニック)や、社会人として必要となる問答法(対面・電話対応、目上・部下への対応等)など実践的な療育プログラムを行っています。
さいごに
さいごに、ASTEPの社会自立を目的とした療育支援において、どのプログラムにおいても実践していることを5つ紹介します。親御さんや同業者さんの指導員の方も参考にされてください!
〇 大人(指導員・親)が決めず子供に選択させる
子供自身が選択できることは、子供の興味・関心の範囲を広げます。選択権を与えることで、萎縮することなく自己肯定感を高めます。自己選択→自己決定の積み重ねにより、自立語の積極性に繋げます。
〇 挑戦する意思・想いを尊重、サポートする
大人や本人も気づいていない才能が開花するケースがあります。(実際にASTEPでもありました!)自己決定を迫られた場面でも、自身の意思や想いを信じて順応することが期待できます。
〇 何事も、子供自身で目標を持ち設定させる
自分で決めた目標は、積極的な行動や努力のエネルギーを引き出します。自分で目標を決めれば「どうやって達成するか」など、自分で考える習慣が身につくことが期待できます。
〇 大人(指導員・親)が干渉しすぎない
個々のお子さまにもよりますが、指示はシンプルかつ要点だけ与えます。失敗し、乗り越え方を自分で考えることは、子供を自立へと導く大きなポイントになります。どうすれば成功するのか?だけではなくどうすれば失敗を避けられるのか?を考えるサポートを行います。
〇 起こした行動に責任を持たせる
おもちゃで遊ぶと後片づけをするのと同じで、子どもにも果たすべき責任は存在します。自分発信で「やりたい!」と言ったことへの、その後の態度や行動などなども含め、やりたいことに伴う責任を果たしてもらうような働きかけを行っています。
子供の自立において大部分を占める必要なことは、”自分で選び、自分で実現する”ことです。
いくら大人(指導員・親)がやる気満々でも、子どもにその意思や想いがなければ療育の効果は発揮されません。極論を言うと、子ども自身の成長力で成長する他ありません!
ホームページでもお伝えしていますが、私たちの仕事は「成長力の一助」となることです。子どもたちの成長力の促すことが私たち指導員の任務であり役割です。
そのために豊富な知識を基に、個々の評価を踏まえた働きかけや引き出しの中にあるテクニックを使い、社会自立においてベースとなる心(挑戦・献身・誠実)を育みながら各々のスキルを磨いていきます。
療育支援においてASTEPで出来る事は限られています。ASTEPと親御さん、必要に応じ学校ともタッグを組み、三位一体の態勢を持って、子どもたちを中心とした支援体制をとっています。
誰のためか?それはお子さまのためでもあり親御さんのためでもあります。
このように考えています。ASTEPをご利用されることで、今まで以上に我が子に関心を持ち、子どもと共に成長していけるような療育施設となれるよう日々取り組んでいます。
私自身、1児(3歳)の母であり我が子に抱く期待の裏に悩みも絶えません。同じ子を持つ親としての視点、また発達支援に係る専門的な視点での見解をお伝えをさせていただきます。
お問合わせの内容やジャンルは問いません!(実際に他府県の保護者さんや同業者さんからのお問合わせもあります。)
お気軽になんでもご相談くださいね☺(返信に時間がかかる場合がありますがご容赦ください。)
冒頭でもお伝えしましたが、現在のご利用枠と定員(10名/日)の関係上、来年4月にご利用いただけない場合がございます。予めご承知ください。
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