「キャリア療育のアジェンダ」は、週間予定でお伝えしている活動の目的やねらいを、皆さまにお伝えするために定期的に更新しております。
放課後等デイサービスASTEPでは、療育を行うにあたり、以下のサイクルで効率的かつ効果的な療育を実践しています。
②特性に応じたプログラム立案
③プログラムの実践
④一人ひとりへの評価
ここで記載しているアジェンダは、あくまでも全体で捉えた目標や狙いを指針としてお示ししているものであり、それぞれのお子さまの個性や特性を踏まえて、到達目標を設定し、最適と判断したアプローチをもって支援を行います。
今週のキャリア療育のアジェンダ【Vol.8】は6月2週(6月7日から6月12日)です!
目次
7日(月):個別プログラム
先週に引き続き、個別療育で子ども一人ひとりに「今必要としている能力・技術」に取り組んでいただきます。
時間制限(約30分)で、LST・SSTを中心とした課題をマンツーマン形式で行います。
課題についてはそれぞれですが、この日の課題をピックアップすると、『お金の計算(ロールプレイ方式)、食前食後のルーティン、気持ちの読み取り、お箸の扱い、などなど』を予定しております。
LST(ライフスキルトレーニング)についてはブログで詳しくお伝えしておりますので、是非ご覧ください!
[blogcard url=”https://www.astep-kyoto.com/lst-5000″]
8日(火):製作(1/2)
2週に分けて、牛乳パックを使って製作を実施します。
牛乳パックで作る製作物については3通り(難易度を高・中・低)でサンプルをあらかじめ用意しておきます。
3種類の製作物を見て、子どもたちのレベルに応じた製作を行っていただきます。
サンプルを見ながら自発的に作る子もいれば、職員がサポートしながら共に作り上げていく子もいます。
また、子どもたち一人ひとりの特性に応じたアプローチを行い、自発性を引き出していこうと考えています。
3種類のサンプルも容易にこなせる子については、牛乳パックで作れる製作物をインターネットで調べながら自由に作ってもらうことも考えています。
「自分で作る!」という子どもに対しては、自由な発想を大事にしたいので、適宜介入しながら自由に作ってもらい、自立心を大事にした取り組みにしていきたいですね。
子どもたちの「意思」を尊重し、効果を確かめながら進めていきます!
9日(水):公園遊び・風船バレー
お馴染みの活動となっている「風船バレー」子どもたちの大好きな活動です!
この日は前段に公園遊び、後段に風船バレーを行います。
前段の公園遊びは、安全な移動の趣旨を取り入れながら、ある程度自由を持たせて、子どもたちがどういう動き、友達との関わりを見せてくれるのかをよく観察し、見極めを図る意味で設定をしています。
その後、風船バレーをしますが、ルールは簡単「風船を地面に落とさない!」
この日はチーム戦ではなく、小集団で個人プレーでの活動を予定しております。
自分が落としたら自分の負け、最後まで落とさずに生き残れたら勝ち!
明白なルールを提示して、ルールを理解して実施できるのでしょうか!
また、子どもたちからのルールの提案も期待しつつ臨みたいと思います。
10日(木):SST(ソーシャルスキルトレーニング)
SSTとして、小集団(2~3名)の組み分けを実施し、絵カード(起こりえる場面)を用いて、どのような行動を取ればいいのかを、SSTの要素(質問や発表など)を含めた取り組みの内容で計画しています。
例えば、「自分の物を貸して」と言われた時や、「知らない人が声に声をかけられた場合」「映画館やお葬式での立ち振る舞い」などなど…
発達段階、学齢等に応じた課題を設定し、グループごとに考え、最後に代表者が発表する流れで実施します。
人は生きていく中で、必ず人と関わりながら生活します。対人スキル向上の取り組みは、これから多く設定していこうと思っています。
11日(金):宝探しゲーム
ずっとしたかった取り組みがやっとできます!
宝探しゲームには社会性向上の部分や、頭で複雑に考えることが多く、下記のようなメリットのある遊びです。
- 体と頭の両方を使う
- チームで協力しながら探す
- 探検心・冒険心をくすぐり、新たな可能性を見出す
あらかじめ示された手がかりをもとに、実際に隠された宝を探すゲームですが、実際に現場に行って、どこに隠されているかを調べる必要があります。
手がかりをもとに隠されている場所を見つけるために頭を使い、実際に隠されているものを探索するときには体を使い、知育の要素を組み入れた取り組みとなるよう計画しています。
小集団にチーム分けをして、リーダーの統率のもと、みんなで協力し合って、お宝ゲットを目指します!
理解が難しい子どもでも行えるよう、個別でお宝を準備し、職員の声掛けやヒントを与えたりしながら、お宝をゲットしてもらうことで、達成感を感じてもらいたいと考えています。
目指すは全員参加!みんなの姿勢に期待したいですね!
12日(土):梅狩りに行こう!
すでにご案内をしております『梅狩り体験』を実施します。
長池の農園に数多くの梅の木や栗の木がなっています。
日頃行うことができない「収穫」については、貴重な経験となるものだと考えています。
子どもたち自身で収穫した梅を、ジュースやジャムなどに加工することも、事後予定しています。
収穫体験や農業体験といったいわゆる “自然体験” は、感情の切り替えが苦手で情緒が安定しない子どもや、自分の感情をコントロールの方法を知らない子どもにとって、意外な効果をもたらします。
大きな自然の中で自分の心を解放することで、気持ちも前向きになったり、情緒の安定が期待できるものと考えています。
子どもが成長する過程で必要なものを得られる“自然体験”はチャンスでもあります。
積極的に自然の中に飛び込み、ASTEPの友達と素敵な思い出を作ってもらえればと思います!
[blogcard url=”https://www.astep-kyoto.com/news-post/nature”]
まとめ
今週は、取り組みを通して「自由」をテーマに療育を実施していきます。
自由というのは「自由遊び」というわけでは当然ですがそうではありません。
子どもたちの意思を尊重した「自由」であり、その自由な発想に広がりを持たせられるようなアプローチを意識しながら、1週間を駆け抜けていこうと思います。
そして12日(土)は梅狩りですね!のびのびと、たくさんの自然に触れながら、さまざまな経験をしてもらいたいです!
引き続き、ASTEPへのご理解とご協力をお願いいたします(‘ω’)ノ