こんにちは!
ASTEPでは、ぼちぼち避難訓練の時期なんですよね(半年に1回)
避難訓練となると緊迫感があって緊張が走ったり、いつもとは違うことが行われる…と不安を爆発する子どもさんもいらっしゃります。
今回は、平穏な日常とはかけ離れた非日常の展開、いわゆる急激な変化について考えていくとともに、変化への対処についても考えていきたいと思います。
変化への対処法:無理な慣れを強要しない
自閉症のある子どもさんは急激な変化に弱かったり、その変化が支援者にとっては些細なことであっても、彼らには大きなストレスとなることがありますね。
実際にあった事例で言えば、救急車の音が突然鳴ると、それが苦手な自閉症の人にとっては急激な変化となり、パニックを引き起こすことがあったりします。こうした急な変化を嫌う自閉症の人々は、同じパターンの生活を好む傾向があったりします。
私たち自身も、日常生活で大きな変化が少ない方がストレスが少ないと感じることがありますよね。
例えば、毎日の通勤ルートや食事の時間が決まっていると安心感を得られるものです。時には違うイベントがあっても、基本的には同じような日常を過ごす方が疲れにくいと感じる人も多いかもしれません。
私たちは、急激な変化にもある程度対応できますし、時にはその変化を楽しむことができます。
しかし、自閉症の人々はその急激な変化に一つ一つ反応し、時には恐怖を感じることもありますし、特に自分では変化を避けられない時には恐怖がさらに大きくなったりします。その大枠を理解するところから支援開始ですね!
支援者の中には「慣れれば大丈夫」と考えがあって、嫌がる状況に少しずつ慣れさせようとする風潮があったりします。
でも、私たち自身も嫌なことに慣れるのは難しいし、無理に慣れさせられるのは不快です。私自身、必要がないと考えることをすることは苦痛に感じます。
例えば、嫌いな食べ物を食べ続けても、それが好きになるわけではなく、むしろ避けたくなりますよね。自閉症の子どもさんに対しても同じで、嫌なことに無理に慣れさせるのではなく、回避方法や対処法を教えることが大事なのでは?と思うわけです。
もうすぐ避難訓練で、サイレンや警報音が鳴ったりする場面があるかもしれませんが、嫌いな音に慣れさせようとするのではなく、その音をやり過ごす方法や逃げる方法を支援することが求められてきます。
嫌な音が聞こえた時に耳を塞ぐ方法や、音の少ない場所に移動する方法を教えることもそうですね!暑さに弱い人には、涼しい場所に避難する方法や、暑さを和らげるアイテムを使う方法を支援することが必要ですね。
避難訓練の本来の目的は、災害時に身の安全を守ること、これに尽きると思うのですが、障がいのある子どもさんにとっては、その前段階から支援を開始する必要があるんですよね。
支援者は、嫌なことに無理に慣れさせるのではなくて、対処の仕方を教えることが求められます。そうすることで、自閉症の人々は嫌なこととの付き合い方を学び、より安定した生活を送ることができますし、嫌なこととの付き合い方を身につけることで、日常生活の中でのストレスを減らし、安心感を得ることができるのではないでしょうか。
私たち自身が嫌いなものと共存できているのは、慣れたからではなく対処の仕方を知っているから。
支援者はこの点を理解してもらいたいですね。無理に慣れさせようとするのではなく、対処方法や回避方法を教えることに焦点を当てることができれば、視点視野の広がりが獲得できると思います。
支援するゾーンを間違えず、適切なサポートを心がけていきたいですね!(自戒の念を込めて)
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