京都府、向日市の放課後等デイサービスASTEP、管理者のみなぐちゆきよです。
早いもので、もう桜がきれいに咲き、春の訪れを感じています。
春といえば新しい環境や気持ちでスタートを切る季節!!
進級や進学で胸を膨らませている一方で、新しい環境に不安を感じているお子さまも少なくないのではないでしょうか?
特に個性(障がい)をお持ちのお子さまは、感受性が強く、環境の変化によって心身の大きな影響を及ぼすことがあります。
簡単なコツや要点をまとめましたので、いつもとちょっと違ったコミュニケーションで気持ちが不安定になっているお子さまを優しく包み込んであげるようにしてください!
親の寄り添い方ひとつで、子どものレジリエンス(生きる力)を伸ばすことにもつながるため、是非抑えておいてもらいたいです!
そもそもレジリエンスとは何なのか?親が心がけたいポイントは?にスポットを当てて分かりやすく解説します。
目次
レジリエンスとは?
レジリエンスとは、「困難で脅威を与える状況にもかかわらず、うまく適応する過程や能力および適応の結果のこと」を意味する心理学の言葉です。(出典:最新心理学辞典)
分かりやすくいうと、子ども自身の復元力や回復力のことを言います。
レジリエンスには、暮らしのレジリエンスやビジネスのレジリエンスなど、様々なカテゴリーに分けられています。
ここで、皆様に実践してもらいたいのが「心のレジリエンス」です!
- 心のレジリエンスとは?
心のレジリエンスとは、立ち直る力のことを言います。
心が折れやすい人や、特定の季節や時期になると沈みがちになる方に対して、心のレジリエンスを高めることが推奨されています。
また、何かトラウマになる経験をした人や避けることが難しいストレスにあったときなど、自身でレジリエンスを高めようとするだけではなかなか解決できません。
トラウマやストレスのきっかけとなっている環境も重要な要因になってくる場合があるため、周り(親など)のサポートが重要となってきます!
レジリエンスの高い子どもの特徴
レジリエンス(生きる力)の高い子どもの以下の項目のような特徴があります。
- 自己肯定感が高い
- 好奇心が強く、新しいことに挑戦できる
- 柔軟性がある
- 他者を信頼できる
- 感情の調整力がある
- 目標達成まで、忍耐強く努力する
自己肯定感を育むための親が心がけたい接し方やコツを次でまとめました!
親が心がけたい寄り添い方や接し方は?
- 「褒める」よりも「認める」
「自分でできたね!えらいね!」と褒めるのは「自分でやってほしい」という親の価値観が含まれている場合があります。その価値観をプレッシャーと感じ取ってしまう子どもも少なくありません。
それよりも、本人自身が「自分でやろうとしたこと」を、結果はどうであれ、その行為を認めてあげてください。
褒めるのであれば、その過程を褒めてあげるようにしてください!
成功しても失敗しても「どんな自分も受け入れてもらえる」という自己肯定感と自尊心を育むことができます。
普段から、子どものことをよく見て、話を聞き、叱ったときでもギュっと抱きしめてください。
- ネガティブな感情に寄り添う
足元がおぼつかない頃、我が子が転んだとき「転んで痛かったね」と、気持ちに寄り添って声をかけませんでしたか?それは成長しても同じです!「〇〇だったんだね、それはつらいね」と、赤ちゃんの頃の声かけを心がけてみてください。
ネガティブな感情を受け止めてくれる相手がいると、感情の消化方法が分かり、耐える力が身に付きます。
- どんな時も気持ちを否定しない
- 気質を理解する
- 好奇心を育てる
- できない理由より、できるようになる方法
- 一緒に目標を設定する
- 恐れや絶望を感じさせる叱り方
- 隔離するような罰を与える
- 否定感を与える
- 欠点を修正しようとする
- 過保護・過干渉
- 他の子と比較する
悪いことをすれば叱るのは当然!
良し悪しを区別する判断力と忍耐力を育むためにも、行動を否定しても気持ちは否定しないことが大事です!
「いらいらしたんだね、気持ちは分かるよ。でも、〇〇してはいけないよ」と、子どもの気持ちに寄り添った声かけを心がけてください。
子どもの個性を認め、「できるところ」を磨くことを親自身が意識してください。
例えば、マイペースでおっとりした気質の子どもに、「早く」「まだできないの?」など焦らすような声かけは逆効果です。
完璧を目指すのではなく、「その子らしさ」を大事にしてあげてください。社会に出たときに、それが強みとなります!
「好きなこと」や「時間を忘れて集中できること」を1つでもいいので見つけよう!
好きなことなら、うまくいかなくても、努力や我慢をしながら続けることができ、やがて「得意なこと」になります。
親が「苦手」「ちょっと危ない」と思うことでも、子どもが興味を持つなら見守ってください。
できないことがあったとき、子どもに「どうしてできないの?」と問い詰めていませんか?
Googleに答えを求めても「〇〇ができない理由」より、「〇〇ができる方法」と調べた方が、前向きな答えが検索結果にでてきますよね!
子どもにも「どうすればできるようになる?」と質問してください。できるようになるための行動として、「できる人」のまねをすることも学んでいきます。
レゴで車を作るとき、完成した絵や物を見せるとイメージできるため、試行錯誤しながらコツコツと作業に没頭できます。
どんな目標でも、達成したときのワクワクした気持ちが想像できなければ、努力や我慢ができません。
目標が決まったら、最後までやり遂げるように、無理のないルールを子どもと一緒につくりましょう。
逆効果となる親の行動は?
特にやってしまいがちな、感情にモノを言わせて怒ること!百害あって一利なしです。
隔離したりなどはもう論外ですよね…虐待に該当します。
否定感を与える言葉として逆説的な言葉「でも、だって、だけど」は控えるよう心掛け、「そうだね」と寄り添うことが大事です。
私自身もやりがちなのが、過保護になってしまうこと。
親が先回りして手を貸すことは、失敗するチャンスを奪っているのです。失敗から学ぶことは多く、乗り越えた経験は自信になります。
まとめ
子どもは親から大きな影響を受けます。言葉や態度など、親の行動や思考パターンが自然と吸収されていきます。
そのため、親がレジリエンスを低める考え方や行動をとると、子どもがその力を伸ばすことは難しいといえます。
まずは、これらの考え方を少しずつ意識することから始めてみて、新学期や進級を迎える子どもに寄り添った行動を心がけるようにしてあげてください!