私たち支援者の関わりの手段というのはたーくさんありますけど、【言葉】がやはり中心なのは間違いないです。
そんな【言葉】が生み出す力、お子さんへ発する言葉もそうなんですが、今回は、支援員間での【言葉】にフォーカスを当てて書いていきたいと思います。
言葉がもたらす影響とアイデアを生み出すためのアプローチ
支援者としてお子さんを支援する際、個々の支援を考えることが基本的な仕事なので、多くのアイデアが必要となってきます。
私たち支援者は、自分の経験の中で「この支援はできるかな?」と、不安になることもありますし、様々なしがらみとか環境的な課題もあって、考えたことすべてが簡単に実現できないこともあるのが現実ですね。
そうした場面で「できないこと」とか「できそうにないこと」をイメージする時に使われる言葉は
- むずかしい
- たいへん
- 無理
- でも〇〇だから
という類の言葉
例えば
「今度、Aくんに〇〇の課題をしてみようと思うんだけど?」
「でも、Aくんには無理じゃないですか?」
他には
「今週の誕生日会にAくんを誘おうと思うんだけど?」
「でもAくんは集団が苦手だから難しくないですか?」
このような会話は、常時どこの支援現場でもあるものだと思いますが。
この言葉の意図は「新しいことをしたくない」「手間をとられたくない」といったような後ろ向きの場合もあるかもですし、アイデアがパッと思いつかない時に出てしまうこともあるかもしれませんね。口癖で言っている方もいるかもしれません。
もし、本気で支援をしていきたいのであれば、こういう言葉は簡単には口にしないことですね。
例に挙げた言葉は、限界や制約を示すだけでなく、アイデアの発想を阻害することがあります(経験済)
むずかしい→アイデアが考えられない→やめよう
こういった思考回路ですね。
「むずかしいかもしれないけど、やってみよう!」となれば良いですけど、進む気持ちを維持できる人は、わざわざこのワードは使わないと思います。
また「特性が強いからできない」といった内容は、課題なのではなく条件なんで、これから変えられるようなものではないわけなんです。
その条件が変わらなくても、その条件のもとでも、できることの中でやるのが支援者としての基本だと思うんですが「〇〇だからできない」と思ってしまうことでアイデアは出にくくなっちゃいます。
これらの言葉にすることで、自分は守れたとしても支援するべき子どもたちのSOS状態は結局続いているんです。
支援者としては「できない理由」を強調するのではなく、できることを見出す発想力が欲しいところですね。
まずは、できることの中で考えるクセをつけること、それも一人ではなくチームの中でね。
余談ですが、人というのは不思議なもので、自分で発した言葉に左右されることがあります。
私自身、歯磨きをする前、家を出る時に玄関にある鏡に向かって「俺ならできる!×3回」を唱えてるんですが、根拠のない自信がみなぎったり、本当にできちゃったり、なんてことも多々あります。
自らの言葉が持つ力を理解して、それをポジティブな方向に活用することが、支援者(親御さんも)としての成長に繋がるのではないかと思うところです。
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