ダウン症の理解①「原因と遺伝的な関連性」について解説します！

ダウン症とは？

ダウン症ってそもそも何なのですか～？？

人間の染色体は全部で46本（常染色体22対、性染色体1対）あります。

染色体というのは、DNAの塊のようなもので、60兆個といわれる人間の細胞それぞれの核に46本ずつ入っています。

ダウン症は、上図のように、21番目の染色体が普通より1本多いためにおこる症状一般（症候群）をいいます。ダウン症候群の症状には以下のようなものがあります。

ダウン症の原因とは？

ダウン症の原因となるものはあるんですか～？？

ダウン症は、大半の場合卵子や精子の分裂異常、もしくは受精時に偶然に起こる染色体異常が原因とされています。。

どちらの場合でも、両親の染色体に異常が見られない場合がほとんどです。

ダウン症は大きく分けると3つに分類されます。

ダウン症の約95%は、このうちの「標準型21トリソミー型」と呼ばれるものです。

発現する５％のうちの半分が、親に転座染色体保因があること、つまりは遺伝によって引き起こされます。

ここからもわかるように、ダウン症が遺伝によるものである確率は、全体の2%ほどであるとされています。

ダウン症は精子や卵子、受精卵が分裂する際に偶発的に起こるものがほとんどを占め、遺伝によるものは極めて低い確率です。

染色体異常が起こるメカニズム

染色体異常ってどのように起こるんですか～？？

ダウン症の原因は、染色体異常によるものです。

染色体異常の発現時期は、精子または卵子ができる時の分裂異常、もしくは受精卵になってから分裂異常をすることによるものが大半です。

女性は、生まれた時から一生分の卵子を卵巣に持っています。
つまり、成熟してから毎月の排卵の時期まで、卵子は分裂途中にあることになります。

しかし、この分裂がうまくいっていない場合があります。
この分裂がうまくいかなかった卵子が受精すると、ダウン症の子どもが生まれる原因となることが分かっています。

また、染色体異常の原因には精子の分裂異常や奇形精子によるものもあります。
もし卵子や精子が正常に分裂できたとしても、受精してからの分裂段階において分裂異常が起こるという場合もあります。

他に、受精後分裂しながら着床まで進む段階において、染色体がうまく分裂しないことが原因となることもあります。
これらの発現は全て偶然であると考えられており、親の素質には関係ないとされています。

まとめ

本記事で抑えておきたいポイントを以下にまとめました。

次の記事では、ダウン症の理解②「特徴と合理的配慮」について解説をしていきたいと思います。