ASTEPの理念の1つに『子どもが元気になるには、親が元気でなければならない』このような理念を掲げて、療育支援を行っています。
この記事では、親御さんが元気になれる、また、前向きになれるようなテーマを設定し、メッセージとしてお伝えをしていきます。
今回は『子離れ』についてです。
『子離れ=自立』と、イメージされる親御さんも多いかと思います。
今回は、障がいの有無に関わらず、子離れ(自立)を目指している、子育て奮闘中の親御さんへのメッセージになります!
立命館大学・政策科学部卒 卒業後、アパレル企業に就職
父が特別支援学校の校長であったこともあり、児童福祉の道へ進むことを決意
一児の母でありながら、2021年にASTEPを立ち上げ、仕事と子育ての両立を目指し、日々奮闘しています!
子離れするためには見守り率を上げる
生まれた時から、もしくは、生まれてからの定期健診の診断結果で、障がい児の親となり、何もかもが初めてのことだらけで、これからどんな風に育てていけばいいのかも分からず、不安の中で子育てをされてきた親御さんも多くいらっしゃるのではないでしょうか?、
そんな不安を抱えながらも、子どもさんには親である私が守ってあげなきゃ!と、強く思われているのではないでしょうか?
間違いなく親御さんは、子どもさんにとって必要不可欠な存在です!(一部例外はありますが…)
では、その子どもさんの親として、障がいのない子どもさんであれば、二十歳を過ぎたあたりから、いつしか子離れしていくものですが、障がいのある子どもさんの親は「自立なんて、そんなことは一生ないだろう」と思っていらっしゃる方も多いのではないかと思います。
親は先に亡くなるものですが、親亡きあとを憂いている方がどれだけいらっしゃるのか。
ものすごく気持ちは理解できます。周りに迷惑をかけたくない、この子を守るのは私だけとでという強い思いがあるかもしれません。
しかし、それは断言しておきたいのです…「現実を見てください」と。
親の想いと子の想いというのは違います。
あなたの子どもさんは、将来、親に頼って生きていくことを望んでいると思いますか?答えはきっとNoです。
誰しもが、社会の中で自分の居場所を確立し、その環境に適応しながら豊かに生きていきたいと願っているものです。
だからこそ、親としてどうするか?どうしていくべきなのか?を、なるべく早い段階で考えてもらいたいのです。親亡き後では遅いのです。
そこで重要になってくるのが今回のテーマである『子離れ』です。
障がいの有無に関わらず、子を育てる親にとっては永遠の課題なのかもしれません。
子離れというと、どんなことを想像されますか?
冒頭でもお伝えしましたが『子離れ=自立』と、考えている親御さんもいらっしゃると思います。
中には「うちの子は何もできない。自立なんかできない。」と悲観されている親御さんもいらっしゃることだと思います。
こう考えている方は、何か勘違いをされているのだと思います。
人は、与えられた環境の中で生きていくわけですから、これは親がいようがいなかろうが、子供に障がいがあろうとなかろうが同じです。
もちろん、よりよい環境を作ることは必要なことです。
ですので、意を決して「子離れをする!」という意思を固めていただきたいです。
では、具体的に子離れする!と決めても、何をすればいいのか?それは何でもかんでも自分でさせることだとは思いません。
以前、ASTEPを利用する保護者さんへアドバイスをさせてもらいました。以下、その内容です。
〇〇君の生活力を上げるために、できることを自分でやってもらう環境を作ってください!
それは、手洗いうがいでも、靴を揃えることでも、お風呂で髪を洗うことでも、生活に密着することについて何でも構いませんし1個でも良いです。
取り組んでいると、必ずつまずく場面が来るので、その時は良い方法を一緒に考えてサポートしてあげてください。
このように、〇〇くんの生活力を上げる環境や関わりを設定することで『子離れ』への道を親子で歩き出しています。
子離れのために必要なことは、数えきれないほどたくさんあります。
- 自分でやるチャンスを与えること。
- アクションを起こしてくれる環境を整えること。
- チャレンジを見守るということ。
- つまづいた時に、よりよい方法をアドバイスすること。
- 不安な感情を消してあげること
- 失敗の先に成功が待っていることを教えること。
- 困った時は、どうやって解決するかを教えること。
- SOSの出し方を教えること。
親からのこういった支援もないまま「自立しろ!」「親は離れるものだ!」というのは間違いです。
また、ASTEPのようなデイサービスで取り組んでくれているから安心!というのも、これまた間違いです。
子どもさんが過ごす時間の多くは親御さんと過ごしているはずです。
親の姿を見て子どもは育ちます。
子育てというものは、言い換えると『見守り支援』だと思っています。
ASTEPでは、保護者見学の段階で「見守りはしません。療育をします。」と言っていますが、こういった『積極的な見守り』は療育の手法として取り入れて子どもさんと関わっています。
なんでもかんでも干渉しては指導員がやってあげて…では、子どもさんの成長を見込むことはできないと考えているからです。
親御さんが関わる場合、過干渉で何でもやってあげる関わりよりも、見守り支援のほうが長く継続的に行うことができます。
子どもの好奇心は旺盛ですよね?多少危なっかしいことをしていても干渉せず、危ないことを勉強しているのだと思って見守ってあげてください。
しかし、親は親心を持っています。いつまでも心配だと思いますし、それは当然のことです。
だからこそ、子どもさんから離れて、第三者の視点で自立するために必要なことは、子どもさん自身で出来るようにしていくこと…これが子離れです。
子どもさんから離れても、見守りは続けることになります。だからと言って干渉しすぎない。
子どもさんの人生ですから、親が求める人生と違って当たり前です。
見守りができる親を目指してみませんか?
最初はちょっとずつ見守りを初めてみて、徐々に見守り率を上げていくイメージで取り組んでみてはいかがでしょうか!
子どもさんが自分でできるようになれれば時間が空きます。その空いた時間は、親御さんご自身のことを考えたり、楽しむ時間を作ってください。
子どもさんのこと。ご自身のこと。
どちらも、充実しているな!と少しでも感じることができれば、子離れの道を上手く歩めている証拠でしょう!
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