放課後等デイサービス事業者の『支援力』と『経営力』について

京都府乙訓郡向日市の放課後等デイサービスASTEP(アステップ)放課後等デイサービス事業者の『支援力』と『経営力』について
〖ブログ執筆者〗
ASTEP(アステップ)ブログ執筆者【水口幸代】

立命館大学・政策科学部卒 卒業後、アパレル企業(UNIQLO)に就職
父が特別支援学校の校長であったこともあり、児童福祉の道へ進むことを決意
一児の母でありながら、2021年にASTEPを立ち上げ、仕事と子育ての両立を目指し、日々奮闘しています!

今回のブログは、事業者さんや指導員の方に向けた内容になっています。

新学期がスタートし、ご利用者さんや新しい指導員もだんだんとASTEPに慣れてきている今日この頃…去年にはなかったことが連続して発生しています。

5月という時期は、新1年生であれば、放課後等デイサービスにも慣れ、生活リズムがつきつつある時期です。にも関わらず「利用したいのですが…」という問い合わせがぽつぽつとに多くなってきています。

お電話や対面で、親御さんの真意を確認したところこんなお声がありました。



  • 子どもが上手く馴染めない
  • 他傷があって辞めざるを得ない
  • 療育をしているとは思えない
  • 別の施設を利用しているが利用を拒否された

個別の案件ですので、深くはお伝えをしませんが、その背景には『事業所としての支援力』に対する疑問を持つお声もあったりなど、本音をお聞かせいただきました。

今回は、事業者目線で、〖放課後等デイサービス事業者の支援力〗について書き綴り、我々の仕事である『発達支援』の場において、こどもの自立のために何をするべきなのか?と、経営的なスタンスについてもお伝えしていきたいと思いますので、最後までお付き合いください!

支援の入口を大きく開こう

支援の入口を大きく開こう

上記でも挙げた理由で転所を希望されている親御さんがいらっしゃるとお伝えしましたが、そこまでの結果(転所を考える)になるということは、真に子どもさんや親御さんに寄り添った支援をされていたのであれば、こういった結果にならなかったのでは?と思っています。

定員いっぱいや、親御さんのニーズが利用する施設にないならまだ分かりますが…

通所前の体験療育の中で、ご本人の様子を見た後に、障がいの状態を見て「入ってほしくない」と、拒否をすることがあることは以前のブログでお伝えをさせてもらいました。(※最後に関連記事のリンクを掲載します)

私たち発達支援に関わる仕事をする人間は、正当な理由がない限り、受け入れ拒否や退所要求につながるような方向性を持つべきではありません。

では、どうすれば拒否しない施設になれるか?と考えてみていただきたいです。

利用を拒否する施設は、利用者や親御さんにその理由を求める人も多く「手がかかる」「多動だから」「他の利用者に危険性があるから」などの理由付けをすることが多くみられます。

子どもさんの課題に対し、根気よく向き合い、本人が困っている部分を解消する努力をしてきたとは思えません…なぜならまだ通所して2ヶ月弱なのですから。

こと、障がい特性を理由とした拒否は、こんな思考をされていませんか?

「もう少し、軽ければ(穏やか)だったら、受け入れられるのに…」

これは、障がいで困っているから支援を求めているのに、障がいを治してから来てくださいね!といわんばかりのチグハグな思考ですよね。

施設側の支援力を棚に上げ、子どもさんや親御さんに努力を求めていることになります。

何のために施設が存在しているのか?

それは、障がいを治すことではなく、私たち支援者や友達との多様な関わりの中で、障がいの軽減を促すために施設が存在しています。

親御さんからの言葉の中でこんな言葉もありました。

「〇〇さんだけに特別なサポートはできません。」

障がいに合わせた支援をする場所ですが、それを特別という形で評価されて、支援の拒否に繋がっているような印象を受けました。

話は変わりますが、ASTEP立ち上げの際『ASTEPを頼ってきてくださる方はどんな特性を持っていてもお受入れする』と腹に決め、それは今も理念として持ち続けています。

もしかすると『キレイごと』と感じられる事業者さんもいらっしゃるかもしれません。

私も1つの施設を運営する者として、人手とそれに係る経費のバランスにはとても悩まされてきました。

人件費というのは想像以上に大きなもので、人手を入れる分だけ経営を圧迫していきます。

人件費だけではありません。特性が強いことで、事故に繋がる事案が発生する可能性も高くなるため、療育支援にプラスして、安全管理にも十二分の配慮、計画を行わなければなりません。

膨大な人件費や毎日の計画に頭を悩まされながらも、この1年、ASTEPを運営する中で、『発想の転換』を行いました。

こういった、障がいを理由とした利用困難の事案は、ASTEPとしてスキルアップできる事案だ!と逆説的に考えるようにしています。

障がいがある人の状態が「障害」ではなく、施設の受け入れ方やその経営方針そのものが、社会の中で安心して暮らすための「障害」となっていることに気付いてもらえると、よりニーズの高い施設運営ができるのではないでしょうか。

さいごに

京都府向日市の放課後等デイサービスASTEP(アステップ)さいごに

デイサービス事業者さんと、働く指導員さんに考えてもらいたい質問です!

Q.障害とは何?と捉えていますか?

Q.支援力の向上のために何をするべきなのでしょうか?

Q.あなたは何をするべき人なのでしょうか?

私は、子どもや親御さんに寄り添うことです。

ASTEPでも今一度、仕事の本質を見つめ直し、個々のスキルを柔軟に出し入れできるプロ集団を目指していきたいと思います!

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どうも!ASTEPホームページ管理人です! 京都の乙訓圏域で放デイを運営しながら、積極的に現場に入って福祉の現状の改善に奔走しています。 InstagramやX(旧Twitter)ゆる~く更新してます★ どうぞご覧あれ~◎

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